logo
夕刊1/21(火)

明日の株式相場に向けて=トランプ劇場でヘッドライントレード誘爆

ざっくりまとめ

トランプ大統領の政策は読みやすい

トランプ大統領は「アメリカ・ファースト」を掲げ、政策方針にブレはありません。過激なスタンスを示す一方で、大統領令を乱発するわけではなく、妥協点を探りやすい面があります。

国民生活重視が政権の安定に重要

トランプ大統領の人気は、国民生活を最優先する「自国第一主義」に根ざしています。国民の生活を安定させることが、政権を維持するための重要な要素と考えられます。

東京市場はトランプ劇場から決算発表へ

東京株式市場は、トランプ大統領の動向に左右されていますが、来週からは企業決算発表が本格化し、投資家の関心がそちらに移っていくでしょう。

トランプ政権発足による市場の動向は注目されますが、今後は企業業績が重要視されるようになるでしょう。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 きょう(21日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比125円高の3万9027円と続伸。続伸はしたが、玉虫色のはっきりしない地合いであった。前日の米国株市場がキング牧師記念日で休場だったことから手掛かり材料難が意識されたが、欧州株市場の方は全面高だったことで朝方はリスクオンの流れに乗った。また、トランプ氏の米大統領就任式が日本時間きょう未明に行われ、その後の就任演説では予想通りの“トランプ節”を炸裂させたが、市場関係者の間では「内容的には想定したほど警戒感を抱かせるものではなかった」という見方がもっぱらだった。

 むしろ中国や日本に対する関税引き上げについては、大統領就任に合わせた即時発動が見送られたことが好感され、朝方は自動車株などへの買いに反映された。ところが、前場の取引中盤になって、トランプ大統領がメキシコとカナダに最大25%の関税を2月1日に施行する可能性に言及したと伝わると、一転して自動車株に売り圧力が顕在化し、軒並安となるなど、相変わらずヘッドライントレードによる弊害に晒される格好となった。

 就任初日から東京市場はトランプ劇場に振り回される展開となったが、本質的にトランプ氏は「アメリカ・ファースト」を前面に押し出し、それ以上でもそれ以下でもなく政策方針にブレはない。その意味で、トランプ氏は過激なスタンスを示してはいるが、やみくもに大統領令を乱発しているということではなく、他国にとっては迷惑な主張であっても読みやすく、妥協点を探りやすいという部分はある。「トランプ大統領はディールに長じていると言われるだけあって、ちゃんと落としどころを用意している」(中堅証券ストラテジスト)という指摘もあり、要は相手の対応にうまく委ねる状況を作り出すことに長けている。

 トランプ大統領の人気の源泉は中国故事に通じるものがある。中国戦国時代に儒家として名を馳せた孟子は「恒産なければ、よって恒心なし」と説く。つまり安定した生活基盤がないと人心は乱れ、結果として政権も瓦解してしまうということ。であれば、国民の生活を最優先する「自国第一主義」こそが政権を担う側の玉条であることが分かる。さかのぼって大統領選でトランプ氏が圧勝した背景もそこにある。民主党のハリス氏の主張が正当かつ悉(ことごと)く支持を得るものであったとしても、国民生活に論点を置かなかったということで票が伸びなかった。トランプ大統領は就任演説の冒頭で「米国の黄金時代が始まる」としたが、この言葉が支持層の心をわしづかみした本質を示唆しているようにも見える。日本の総理大臣が所信表明で「黄金の国ジパングを復活させる」などと言い切ればそれは事件級のインパクトがあるが、まずあり得ない話だ。しかし、そういうトップが出てくれば国が変わるという期待感が一気に膨らむのは必定である。時代背景は違うが、例えば日本で言えばかつての田中角栄政権が今の米国のムードを宿していたのではないか。

 きょうは売買代金断トツのディスコ<6146.T>が大幅高に買われたが、これが半導体関連に対する潮流変化の予兆かというと必ずしもそうではない。あえて言えば、半導体セクターは、生成AI組とスマホ組に分かれていて、今のところ前者が勝ち組、後者が負け組という構図が浮き彫りとなっているが、かといって勝ち組を競って買うような地合いには程遠い。全体相場がボックスであれば主力銘柄も同じ場所で波の上下動を繰り返す。

 トランプ政権発足を先取る形で賑わった防衛・宇宙関連では、最近は旗艦銘柄であった三菱重工業<7011.T>が冴えず、変わってIHI<7013.T>などが強い動きを見せていたが、これもさしたる理由はなく株式需給に起因するものといってよい。つまりトランプ劇場といっても、今の東京市場でテーマ買いの舞台に立つ銘柄は何かが見えてこない。仮想通貨関連も「トランプコイン」まで登場して盛り上がっているようにも見えるが、おおむね期待先行で買われ過ぎた面があり、既に佳境を超えた感じも否めない。そうこうしているうちに国内では企業の決算発表が来週あたりから本格化してくる。トランプ劇場から離れて、決算プレーに短期筋の関心が移ることになりそうだ。

 あすのスケジュールでは、国内では特に目立ったイベントは見当たらない。海外ではマレーシア中銀が政策金利を発表、米国では12月の景気先行指標総合指数のほか、米20年物国債の入札が行われる。このほか個別企業ではジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>やプロクター・アンド・ギャンブル<PG>の決算発表が予定されている。(銀)

出所:MINKABU PRESS

このニュースに関連する銘柄

ディスコ 6146
46,600 +2580 (+5.9%) 1/21終値
三菱重工業 7011
2,059.5 -29.5 (-1.4%) 1/21終値
IHI 7013
8,497 -176 (-2.0%) 1/21終値

掲載情報について

1:「トレードチャンス」について

  • 「トレードチャンス」では、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド(以下「ミンカブ」といいます。)から提供を受けた株式分割等の調整を反映した過去5年分の株価データを利用して、SBI証券の業務委託先であるAlpacaTech株式会社(以下「AlpacaTech」といいます。)が分析モジュールを利用し当日の終値に対してテクニカルシグナルの有無を計算します。日本株式市場に上場する株式のうち一定の条件を満たす銘柄を分析対象としています。
  • バックテスト分析では、テクニカル指標であるボリンジャーバンドとストキャスティクスを使用して、最大過去5年間の株価の反発および反落を捉えるバックテストに基づくテクニカル分析を行い、作成した情報を参考情報として掲載しています。直近1年間で10回以上のシグナルが発生し、かつ、その勝率(翌営業日の始値から5営業日後の終値においてわずかでも株価が上昇した場合を勝ちとみなす)が60%以上のときに買いシグナル、直近1年間で10回以上のシグナルが発生し、かつ、その勝率(翌営業日の始値から5営業日後の終値においてわずかでも株価が下落した場合を勝ちとみなす)が60%以上のときに売りシグナルが点灯するものとします。直近1年間の勝率の高いものから最大50銘柄を表示しています。 ロジックの詳細はこちらexternalをご参照ください。
  • 当該掲載情報は、将来の投資収益等を示唆または保証するものではなく、個別の取引の推奨をするものではありません。「その他ご注意事項external」をよくお読みください。

2:「日本株材料」・「市況」・「見つける」について

  • 本サイトでは、ミンカブから提供を受けたニュース記事等の情報および、AlpacaTechがGoogle LLC(以下「Google」といいます。)が提供するGeminiを用いて作成した情報(以下、本サイトで提供される情報をあわせて「本情報」、情報の提供者を「情報提供者」といいます。)を掲載しています。AlpacaTechは、生成AIであるGoogleのGemini(以下「生成AI」といいます。)に対し、特定のプロンプトを与えることにより、掲載情報の作成を行っています。
  • 原則、「朝刊」を日本株式市場営業日の朝、「夕刊」を日本株式市場営業日の夕方に配信を行います。
  • 日本株式市場に上場する株式のうち一定の条件を満たす銘柄を、本情報において取扱対象としています。

「日本株材料」・「市況」について

  • 「日本株材料」では、生成AIを利用して、ニュース記事を「好材料」のものと「悪材料」のものに分類し、一定の基準により点数化した上で、点数が高い順に表示します。また、各記事に関連する銘柄情報と配信日から過去1か月分の値動きのチャートについても、ともに表示します。
  • 記事冒頭の概要は生成AIを利用して作成しています。

「見つける」・銘柄タグ について

  • 「見つける」の銘柄タグ「話題」は、ミンカブが提供する株式情報サイト(株探、MINKABU)でアクセス数が多い等の一定の条件にあてはまる銘柄を抽出し、表示します。
  • その他、ミンカブより提供を受けたデータを利用して、一定条件にあてはまる銘柄等に関する情報を表示します。
その他ご注意事項 external