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夕刊5/7(水)

明日の株式相場に向けて=静寂のダイヤモンド「好業績割安株」を狙う

ざっくりまとめ

堅調な米株価指数先物と米中貿易協議

東京市場は米国株価指数先物の堅調な値動きと、米中貿易協議への期待感から、予想以上に強い値動きとなりました。

好決算割安株への投資戦略

決算発表シーズン終了後に好決算の割安株が注目されるため、それらを地道に拾っていく戦略が有効です。

今後の注目点:FOMC声明とパウエル議長会見

市場はFOMCの利下げ見送りを受けても、パウエル議長の会見での発言や今後の金融政策に注目しています。

米中貿易協議の行方、好決算割安株の選定、FOMC後の市場の反応などを総合的に判断することが重要です。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 4連休明けとなった7日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比51円安の3万6779円と8日ぶり反落。前週末終値近辺の狭いゾーンでユラユラと千鳥足での歩行を強いられたものの、後場は概ね小幅プラス圏で推移。しかし、引け際のクロージングオークションでマイナス圏に引っ張り込まれた。目先高値警戒感が漂うなか、様子見ムードに終始したと言えなくもないが、TOPIXの方はしっかりとした足取りをみせ8ポイント高で引けており、こちらは約4年ぶりの9連騰となった。値上がり銘柄数も1000を超えた。

 今週に入って米国株市場は上昇一服感をみせているが、東京市場は思いのほか頑強な値動きを示した。米中貿易問題に関して、週内に両国の閣僚級協議が開かれるとの報道が好感されたという見方もあるが、実際は堅調な米株価指数先物の値動きに追随した意味合いが強い。現在、米国は中国に対し145%の関税をかけているが、「中国側にすれば対米輸出で関税が30%を超えた時点で利益が飛ぶ状況にあり、協議で若干の譲歩があっても焼け石に水」(中堅証券アナリスト)という声も聞かれる。交渉のテーブルについたにせよ全てはこれからであり、目まぐるしく入れ替わるトランプカードに一喜一憂が続くことになる。

 日本時間あす未明に結果が開示されるFOMCでは利下げが見送られる公算が大きく、相場にも織り込み済みだ。マーケットの視線はその声明文と会合後のパウエルFRB議長の記者会見に向いている。トランプ米大統領が解任論を引っ込めたとはいえ、パウエル氏を「ミスター・トゥ・レイト」と揶揄するなど、利下げ要請圧力は一向に和らぐ気配はない。このプレッシャーに怯むことなく毅然とした態度で臨むにせよ、ややハト派的な見解に傾くことをマーケットは本音として期待しているフシもある。年内2回、もしくは3回の利下げがコンセンサスとみられるが、パウエル氏はあくまでデータ重視を強調することが予想されるなかも、何かしらのサジェストがあるかどうかに耳目が集まる。

 この時期、個別株については敢えて決算発表跨ぎの決算プレーに活路を求めるのも一つの手法ではあるが、基本的に丁半博打的な短期売買の域を出ず、それよりは好決算を開示した銘柄で割安なものを地道に拾っていく手法の方が理に適っている。好業績割安株は決算発表が佳境にある時期は舞台下で待機しているが、決算シーズン終了後におもむろにライトを浴びて舞台に上がってくるケースも多い。いくつか候補を挙げると、まず化学メーカー大手で特に多結晶シリコンで抜群の商品競争力を誇るトクヤマ<4043.T>。営業利益は25年3月期の17%増益に続き、26年3月期も39%増の415億円予想と目を見張る伸びで、過去最高更新を見込んでいる。トランプ関税の荒波を眼前にして、躊躇することなく8期ぶりとなるピーク利益更新予想を提示するあたりに自信を感じさせる。しかもPER7倍、PBRも0.7倍台、配当利回り4%超という割安水準に放置されている。

 また、中小型株ではトヨタグループ向けを主力とする物流サービス企業であるキムラユニティー<9368.T>が面白い存在だ。IT活用やエリア戦略強化などの経営努力が実り、前期まで4期連続の2ケタ営業増益を達成し、26年3月期も前期比4%増の48億円と連続ピーク利益更新見通しにある。こちらはPER8倍台で、PBRが0.8倍、株主還元にも抜かりなく配当利回りは4.4%強と高水準だ。同社に限らず、トヨタ系企業は業績予想が思いのほか強く、特殊鋼大手の愛知製鋼<5482.T>もそれに該当。自動車向けが主力で技術力に優れ、それに見合う形での販価改善効果が業績をしっかりと支えている。26年3月期は17%営業増益となる140億円を見込み、前期に続く2ケタ増益を確保する見通し。株主還元に注力方針を明示し、今期配当は前期の160円から462円に大幅増配し配当利回りは5.4%に跳ね上がる。これで0.7倍前後のPBRはさすがに評価不足というよりない。

 更に穴株としては補聴器メーカーの老舗であるリオン<6823.T>。高齢化社会が加速する日本において補聴器は時代のニーズを分かりやすく捉えているともいえる。26年3月期営業利益は前期の2ケタ増益に続き、9%増の44億円予想とこちらもピーク利益更新基調に陰りがない。PERは10倍を切っている。

 あすのスケジュールでは、日銀金融政策決定会合の議事要旨(3月18~19日開催分)が朝方取引開始前に開示されるほか、前場取引時間中に6カ月物国庫短期証券の入札及び10年物国債の入札が行われる。また、4月の輸入車販売、4月の車名別新車販売、4月の軽自動車販売、4月のオフィス空室率などが発表される。国内主要企業の決算発表ではトヨタ自動車<7203.T>やIHI<7013.T>、任天堂<7974.T>などが注目される。海外では、マレーシア中銀、スウェーデン中銀、ノルウェー中銀が政策金利を発表するほか、英金融政策委員会の結果も開示される。米国では週間の新規失業保険申請件数、1~3月期米労働生産性指数、3月の米卸売在庫・売上高など。なお、米30年国債の入札も行われる。(銀)

出所:MINKABU PRESS

このニュースに関連する銘柄

トクヤマ 4043
2,837.5 -2.5 (-0.1%) 5/7終値
愛知製鋼 5482
8,540 +110 (+1.3%) 5/7終値
リオン 6823
2,393 +77 (+3.3%) 5/7終値
トヨタ自動車 7203
2,706 -74 (-2.7%) 5/7終値
IHI 7013
11,320 +95 (+0.8%) 5/7終値
任天堂 7974
12,350 -10 (-0.1%) 5/7終値

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