logo
夕刊5/12(月)

明日の株式相場に向けて=「Web空間」の銘柄群に大相場の気配

ざっくりまとめ

需給バランスと株価上昇

現在の株価上昇は需給バランスによっており、ファンダメンタルズだけでは説明できないほどの勢いがあります。

半導体関連株の注目

半導体関連株、特にアドバンテストの株価上昇は、今後の相場を占う上で重要なカギとなります。

内需系ネット銘柄の堅調

地政学リスクに左右されない内需系、特にネット関連銘柄の業績好調が続いています。

需給、半導体関連株、内需系ネット銘柄の動向が、今後の株式市場を左右するでしょう。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 週明け12日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比140円高の3万7644円と続伸。TOPIXは2017年10月以来となる12連騰を記録。相場は理屈ではなく需給で動くというが、今の戻り足の強さは理屈では説明がつかない。ファンダメンタルズを考慮すれば、流れに追随して買いを入れることに躊躇するのが人情で、「押し目待ちに押し目なし」という相場格言が示す通りの動きに。AIアルゴリズム売買の影響も多分にあるが、乗れていない人が多いほど相場は上昇するという逆説的な真理を目の当たりにしている。

 市場では「日経平均3万9000円コールの売買がにわかに増えており、(SQ通過前は3万6500円のコールの厚さが話題となっていただけに)今の現実に驚くよりない」(ネット証券アナリスト)という声も聞かれる。しかし、これはある意味フラグが立っている印象も拭えず、3万9000円という高峰を前に踵(きびす)を返す可能性もそれなりに高い。

 米中ともに100%を超える関税をお互い続けることの不毛さは、人間なら誰でも分かることで、早晩修正が入ることは見えてはいたが、今回の協議で115%ずつ引き下げるという。前にも触れた話だが、市場関係者からは「関税が30%を超える水準になると中国は米国に製品を輸出することに意味をなさなくなる」という指摘がなされていた。今回これにピッタリと合わせた水準まで引き下げたのは、あまりにベタな合意だったが、その前の145%や125%という関税率は、まさに子供の罵り合いに等しかったことが証明された。劇場型のトランプ流ディールも、その過激さと同居する陳腐さに世界が気づいた場合、ヤレヤレムードで世界株市場の時価総額消失は免れても米国の信用失墜は加速しそうだ。

 今後の相場のカギを握るのは半導体関連株だ。「ここにきて信用買い残の整理が進んだアドバンテスト<6857.T>の戻りパフォーマンスをみると、これまでとは異質の強さがある。7600円どころを横に走る200日移動平均線がポイントで、ここをブレークするようであれば本物」(中堅証券ストラテジスト)という見方も示されていた。他方、きょうはトランプ米大統領が予告していた「重大発表」が思わぬ方向に展開され、流れ弾が飛んできた医薬品セクターは波乱安に見舞われた。トランプ氏は例によって、自身のSNSで医薬品の価格を大幅に引き下げるための大統領令に署名すると明らかにした。これにより、医薬品価格の薬価について即時に30~80%下がると表明している。アメリカ国民にとっては有難い話に聞こえるとはいえ、氏の傍若無人ぶりは今に始まったことではないものの、こういう業界全体を揺るがすような話をいきなり開示するというやり方は、さすがに度を超えている印象もある。今後も世界の憂鬱が続くことを暗示させる「重大発表」であった。

 きょうは内需セクターが弱いようにも見えたが、中身をみると好業績株を中心に投資資金の流入は続いている。投資対象はトランプ関税政策に振り回されず、地政学リスクや為替相場の影響などを受けない内需株で、なおかつストック的要素の強い安定したビジネスモデルで業績好調なものが理想だ。この条件に見合う銘柄を決算発表通過組の中からピックアップしていくと、ネット系(Web系)の勝ち組銘柄が多いことに気付く。

 カード決済システムのトップで情報セキュリティー技術にも長じるインテリジェント ウェイブ<4847.T>の1000円トビ台は魅力的。陽線が多く年初来高値を早晩視野に置く可能性もある。また、AI活用の独自プラットフォームを駆使して企業のデジタライゼーションを支援するABEJA<5574.T>は、今8月期にトップラインが過去最高を更新し営業利益もV字回復を果たす見込み。75日移動平均線をメドに目先の押し目はマークしたい。また、量子コンピューター関連も米株市場でテーマ買いの動きが復活している。日本でも同関連に位置付けられるテラスカイ<3915.T>の戻り足に着目。顧客のDX投資需要を捉え、抜群の業績変化率を誇る。このほか、AI関連で飛躍的な収益成長を続けるユーザーローカル<3984.T>や、映像と音声に特化したミドルウェア許諾事業を手掛けるCRI・ミドルウェア<3698.T>なども上値期待が大きい。更にVチューバー関連で業績躍進中のANYCOLOR<5032.T>の上昇トレンドからも目が離せない。

 あすのスケジュールでは、日銀金融政策決定会合の「主な意見」(4月30日~5月1日開催分)、4月のマネーストックが朝方取引開始前に開示されるほか、前場取引時間中に30年物国債の入札が行われる。主要企業の決算発表では日本製鋼所<5631.T>、フジクラ<5803.T>、ローム<6963.T>、サンリオ<8136.T>、ニトリホールディングス<9843.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>などがある。海外では、4月の英失業率、5月の欧州経済研究センター(ZEW)の独景気予測調査のほか、4月の全米自営業者連盟(NFIB)中小企業楽観指数、4月の米消費者物価指数(CPI)などに耳目が集まる。なお、インドネシア市場は休場となる。(銀)

出所:MINKABU PRESS

このニュースに関連する銘柄

アドバンテスト 6857
7,300 +605 (+9.0%) 5/12終値
インテリジェント ウェイブ 4847
1,062 +10 (+1.0%) 5/12終値
ABEJA 5574
2,588 -50 (-1.9%) 5/12終値
テラスカイ 3915
2,539 +74 (+3.0%) 5/12終値
ユーザーローカル 3984
1,730 -50 (-2.8%) 5/12終値
ANYCOLOR 5032
3,820 -45 (-1.2%) 5/12終値
日本製鋼所 5631
6,126 +46 (+0.8%) 5/12終値
フジクラ 5803
6,056 +61 (+1.0%) 5/12終値
ローム 6963
1,411 +48 (+3.5%) 5/12終値
サンリオ 8136
5,750 +21 (+0.4%) 5/12終値
ニトリホールディングス 9843
17,055 -525 (-3.0%) 5/12終値
ソフトバンクグループ 9984
7,507 +88 (+1.2%) 5/12終値

掲載情報について

1:「トレードチャンス」について

  • 「トレードチャンス」では、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド(以下「ミンカブ」といいます。)から提供を受けた株式分割等の調整を反映した過去5年分の株価データを利用して、SBI証券の業務委託先であるAlpacaTech株式会社(以下「AlpacaTech」といいます。)が分析モジュールを利用し当日の終値に対してテクニカルシグナルの有無を計算します。日本株式市場に上場する株式のうち一定の条件を満たす銘柄を分析対象としています。
  • バックテスト分析では、テクニカル指標であるボリンジャーバンドとストキャスティクスを使用して、最大過去5年間の株価の反発および反落を捉えるバックテストに基づくテクニカル分析を行い、作成した情報を参考情報として掲載しています。直近1年間で10回以上のシグナルが発生し、かつ、その勝率(翌営業日の始値から5営業日後の終値においてわずかでも株価が上昇した場合を勝ちとみなす)が60%以上のときに買いシグナル、直近1年間で10回以上のシグナルが発生し、かつ、その勝率(翌営業日の始値から5営業日後の終値においてわずかでも株価が下落した場合を勝ちとみなす)が60%以上のときに売りシグナルが点灯するものとします。直近1年間の勝率の高いものから最大50銘柄を表示しています。 ロジックの詳細はこちらexternalをご参照ください。
  • 当該掲載情報は、将来の投資収益等を示唆または保証するものではなく、個別の取引の推奨をするものではありません。「その他ご注意事項external」をよくお読みください。

2:「日本株材料」・「市況」・「見つける」について

  • 本サイトでは、ミンカブから提供を受けたニュース記事等の情報および、AlpacaTechがGoogle LLC(以下「Google」といいます。)が提供するGeminiを用いて作成した情報(以下、本サイトで提供される情報をあわせて「本情報」、情報の提供者を「情報提供者」といいます。)を掲載しています。AlpacaTechは、生成AIであるGoogleのGemini(以下「生成AI」といいます。)に対し、特定のプロンプトを与えることにより、掲載情報の作成を行っています。
  • 原則、「朝刊」を日本株式市場営業日の朝、「夕刊」を日本株式市場営業日の夕方に配信を行います。
  • 日本株式市場に上場する株式のうち一定の条件を満たす銘柄を、本情報において取扱対象としています。

「日本株材料」・「市況」について

  • 「日本株材料」では、生成AIを利用して、ニュース記事を「好材料」のものと「悪材料」のものに分類し、一定の基準により点数化した上で、点数が高い順に表示します。また、各記事に関連する銘柄情報と配信日から過去1か月分の値動きのチャートについても、ともに表示します。
  • 記事冒頭の概要は生成AIを利用して作成しています。

「見つける」・銘柄タグ について

  • 「見つける」の銘柄タグ「話題」は、ミンカブが提供する株式情報サイト(株探、MINKABU)でアクセス数が多い等の一定の条件にあてはまる銘柄を抽出し、表示します。
  • その他、ミンカブより提供を受けたデータを利用して、一定条件にあてはまる銘柄等に関する情報を表示します。
その他ご注意事項 external