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夕刊5/15(木)

明日の株式相場に向けて=決算プレーの残響に咲くグロース株

ざっくりまとめ

決算発表後の市場動向

3月期決算発表がほぼ終了し、市場では自動車セクターの決算悪化はあるものの、全体としては懸念されたほどの悪影響はなかったと認識されています。

グロース株市場の活況

日経平均株価が軟調な一方、グロース市場ではIPO銘柄を中心に活況を見せており、決算発表後の資金流入が観測されています。

NTTデータ非上場化の影響

NTTデータの非上場化発表を受け、関連企業への影響も警戒されており、関連銘柄の動向に注目が集まっています。

市場は決算発表後の状況とグロース株の動向、そしてNTTデータ関連企業への影響を織り込みながら推移すると予想されます。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 きょう(15日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比372円安の3万7755円と続落。日経平均は前日に上昇一服局面を迎えたとはいえ、押し目とは言えないような小幅な下げにとどまっており、振り返って前週7日の下げも前日と同様お湿り程度の下落であった。したがって4月23日以降、急斜面を駆け上がるような戻り相場において、実質的にはきょうが初押しといってもいいかもしれない。前日の米国株市場ではNYダウが続落したとはいえ、ハイテク株には根強い買いが観測されナスダック総合株価指数は6連騰と気を吐いている。にもかかわらず、きょうの東京市場は早朝の225先物が午前6時現在で500円程度大きく下に振れており、前場はこれに追随する形を余儀なくされた。

 日柄的にこれまでの反動が出るタイミングだったとはいえ、一瞬、違和感を覚えるリスクオフの流れではあった。為替のドル高・円安指向に歯止めがかかり、一時1ドル=145円台まで円高方向に押し戻されていたことを除けば、それ以外に目立ったネガティブ材料はなかった。市場関係者は「これまでCTAによるAIアルゴリズム売買の買いスイッチが入っていたが、それがオフになった」(ネット証券マーケットアナリスト)とし、このこと自体に理屈を求めても答えはないという。為替のドル買い・円売りもそれなりの理由は付くが、基本は同じベクトルで反転圧力が働いたといえる。

 日経平均株価やTOPIXなど全体指数はここ3週間あまりにわたって目の覚めるような戻り相場を演じているが、この恩恵を享受している投資家は思った以上に少ない。空売り買い戻しが原動力で、「悲鳴は聞こえたが歓声は聞こえない上昇相場」(中堅証券ストラテジスト)とも言われた。ショート筋の踏み上げが強烈に入る時は、買い方が撤退した後というのが通説で、これが空箱を蹴り上げるような急速な戻り相場のメカニズムともいえる。きょうは、出遅れた向きの押し目買いが観測されていたが、おそらくこれも現状は打診買いにとどめておくのが投資家心理。日経平均3万7000円台を明確に買い場とみている向きはそれほど多くはないはずだ。

 株式需給面は置くとして、企業のファンダメンタルズはどうか。きょうで3月期決算の発表は概ね終了した形となる。企業全体の予想EPSについて自動車セクターの決算悪が足を引っ張る形で低下を余儀なくされてはいるものの、自動車を除けばトランプ関税の影響を受けながらも懸念したほど悪くはないという認識がマーケットにはある。これも先日の医薬品セクターを襲った突風のように、トランプ米大統領によるSNS投稿一つで景色が一変するという不条理はあるのだが、決算発表ラッシュを通過したとりあえずの印象として、恐れていたほどのガイダンスリスクは回避することができた。先物主導で再び下に振られても、短時日で4月上旬の大底まで往って来いとなるような下げはなさそうだ。

 他方、ここプライム市場の主力銘柄の影に隠れてはいるが、グロース市場の強さが目立つ。きょうは軟調な日経平均を横目にグロース250指数は1%超の上昇をみせた。流動性の伴う直近IPO銘柄などに物色の矛先が向いており、決算プレーと同系統の資金が流れ込んでいるもようだ。要約サービスのフライヤー<323A.T>、暗号技術関連のZenmuTech<338A.T>、電力取引プラットフォームを運営するデジタルグリッド<350A.T>、防食・防錆工事のトヨコー<341A.T>、このほかスタンダード上場銘柄だがクラウド出張手配システムを展開するIACEトラベル<343A.T>などに短期資金が流入している。

 中小型株では親子上場解消やMBOなどの資本移動に絡み思惑が生じる銘柄もある。直近の話題としては国内最大のシステムインテグレーターNTTデータグループ<9613.T>の非上場化が多大なインパクトをもたらしたが、こういうケースでは時間差でその周辺企業が動兆することも少なくない。今週は売りが優勢だったものの、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート<3850.T>の押し目は狙い目。また、システム受託開発を手掛けるCIJ<4826.T>は独立系ながらNTTデータを主要顧客としておりマークしておく価値がある。

 あすのスケジュールでは、1~3月期実質国内総生産(GDP)速報値が朝方取引開始前に開示されるほか、前場取引時間中に3カ月物国庫短期証券の入札がある。また、3月の鉱工業生産確報値が開示される。また、この日は日銀の中村豊明審議委員が西日本政経懇話会で講演を行う予定。海外では、3月のユーロ圏貿易収支、4月の米住宅着工件数、4月の米建設許可件数、4月の米輸出入物価指数、5月の米消費者マインド指数(ミシガン大学調査・速報値)、3月の対米証券投資など。なお、メキシコ中銀が政策金利を発表する。(銀)

出所:MINKABU PRESS

このニュースに関連する銘柄

ZenmuTech 338A
10,840 +1500 (+16.1%) 5/15終値
デジタルグリッド 350A
5,410 +360 (+7.1%) 5/15終値
トヨコー 341A
1,790 +300 (+20.1%) 5/15終値
CIJ 4826
480 -1 (-0.2%) 5/15終値

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