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夕刊5/21(水)

明日の株式相場に向けて=逆襲の「防衛関連」、マークすべき銘柄は

ざっくりまとめ

巨額防衛予算の発表

トランプ大統領が、ミサイル防衛構想に巨額予算を投入すると発表し、防衛関連株が買われました。

地政学的リスクの高まり

中東情勢の緊迫化も、投資マネーを防衛関連株に流入させる要因となっています。

防衛関連株の今後の見通し

防衛関連株への関心の高まりは継続し、関連銘柄への投資が注目されます。

防衛関連株への投資は、地政学的リスクと巨額予算という追い風を受けて、今後も注目を集めるでしょう。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 きょう(21日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比230円安の3万7298円と反落。朝方は買い優勢で始まったが、その後は漸次下値を切り下げる展開で、ほどなくしてマイナス圏に踏み込んだ。後場取引終盤は、先物主導の一段安で安値引けというリスク回避モードの典型となった。ただし、値下がり銘柄数は800強で収まり、全体に占める割合はちょうど50%。前日は値下がり銘柄数が8割近くを占めたものの、日経平均はプラス圏で着地するという妙な地合いだったが、きょうはその逆バージョンである。

 個別株は日替わり物色と言われれば否定できないが、きょうは防衛関連株が気を吐いた。売買代金トップに輝いたのは久し振りに三菱重工業<7011.T>で、他を大きく引き離す商いをこなし、株価も3000円まで上値を伸ばして前日ザラ場につけた上場来高値3020円に肉薄した。そして売買代金2位にランクインしたのが川崎重工業<7012.T>。売買代金は三菱重に差をつけられたものの、それでも3位以下と大差をつけ4.8%の上昇をみせた。更に、三羽烏の残りの1社、IHI<7013.T>も負けてはいない。売買代金では2社の後塵を拝したが、5.5%高と急動意をみせ存在感を存分に示した。このほか、航空宇宙・防衛関連向けに振動シミュレーションや電磁波試験(EMC試験)を展開するIMV<7760.T>が一時13%近い急騰を演じ、1800円台まで駆け上がり上場来高値更新となった。

 日本時間の朝方、つまり前日の米国株市場の取引終了後にトランプ米大統領が、敵国の攻撃から自国を防衛する「ゴールデンドーム」と呼ばれるミサイル防衛構想に3年間で1750億ドル(約25兆円)を投入することを発表した。宇宙空間から敵国のミサイルを監視・迎撃するシステムで、トランプ政権の目玉政策の一つといってよい。一説によると、1750億ドルは過小で、実際はその約3倍規模の予算が投入されるという試算もあるようだ。

 トランプ氏の発表を受け軍事通信大手のL3ハリス<LHX>のほか、軍用機を製造するロッキードマーチン<LMT>、軍事向けビッグデータ解析を手掛けるパランティア・テクノロジーズ<PLTR>など防衛関連株が時間外で買われたが、これを横目に東京市場でも防衛関連株に物色の矛先が向いた。

 それだけではない。中東を巡る地政学リスクの高まりも投資マネーの防衛関連株への流入を後押しする背景となった。米メディアが「イスラエルがイランの核施設攻撃を計画している」と報じ、抜き差しならぬ状況が伝わった。地政学リスクが相場のトレンド崩壊につながらないのは、これまでの歴史が証明していることだが、トランプ大統領がイスラエルを突き放した格好となって、ネタニヤフ首相が「窮鼠猫を噛む」ような状況に陥っているとすれば、これまでとは危険度のフェーズが異なる可能性があり注意が必要だ。きょうはドル安・円高が進んだが、これは加藤財務大臣とベッセント米財務長官の会談を前にした円高圧力というよりは、地政学の観点からリスクオフの円高に振れた要素が強かったかもしれない。

 そうしたなか、防衛関連株への攻勢は単なる日替わり循環物色の領域を外れ、ひと頃のように継続的なテーマ買いに発展するケースも考えられる。その場合、旗艦銘柄は三菱重だが、川重やIHIも同列で注目を浴びることになりそうだ。また、きょうのIMV<7760.T>の大幅高がハシリとなって、物色の流れが横に広がっていくことも想定される。リアルタイム技術を基盤としたソフト開発を手掛け、防衛分野の案件獲得を進めるとともに、宇宙先端システムにも強いセック<3741.T>や、防衛・産業用機器メーカーでレーダー装置などをはじめ電子機器で高評価を得ている日本アビオニクス<6946.T>。更に、リアル防衛関連人気からはやや距離を置いていたが、業績好調が際立つ石川製作所<6208.T>も視線を浴びる可能性がある。もう1銘柄目を配っておきたいのがカーリット<4275.T>だ。ロケット・防衛用推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムが好調で収益に貢献している。堅調な業績を維持するなか、PER9倍台、PBR0.6倍台は水準訂正余地の大きさを暗示する。

 あすのスケジュールでは、対外・対内証券売買契約、3月の機械受注統計が朝方取引開始前に発表されるほか、前場取引時間中に4月の白物家電出荷額が開示される。また、時間は未定だが5月の月例経済報告にも注目度が高い。なお、日銀の野口審議委員が宮崎県金融経済懇談会で挨拶し、午後に記者会見が予定されている。このほか、前場取引時間中に10年物物価連動国債の入札も行われ、後場取引時間中には4月の全国スーパー売上高が開示される。海外では各国・地域で5月の購買担当者景気指数(PMI)の発表が行われ、5月の仏PMI、5月の独PMI、5月のユーロ圏PMI、5月の英PMI、5月の米PMIなどにマーケットの関心が集まる。また、米国では週間の新規失業保険申請件数や4月の中古住宅販売件数が開示され、NY連銀のウィリアムズ総裁の講演も予定されている。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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IMV 7760
1,744 +147 (+9.2%) 5/21終値
三菱重工業 7011
2,999.5 +79.5 (+2.7%) 5/21終値
川崎重工業 7012
9,148 +416 (+4.8%) 5/21終値
IHI 7013
13,465 +695 (+5.4%) 5/21終値
セック 3741
4,690 -35 (-0.7%) 5/21終値
日本アビオニクス 6946
3,370 +40 (+1.2%) 5/21終値
カーリット 4275
1,063 -18 (-1.7%) 5/21終値

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