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夕刊6/11(水)

明日の株式相場に向けて=「逆襲の半導体」と「蜂起するドローン関連」

ざっくりまとめ

半導体株の堅調な上昇

半導体セクターが市場を牽引し、アドバンテストなど主力株が大きく上昇しています。

ドローン関連株への注目

米国の大統領令や日本の展示会開催を受け、ドローン関連株への投資家の関心が高まっています。

今後の市場の注目点

米消費者物価指数やFOMC、そして企業業績など、様々な要因が今後の市場を左右します。

半導体とドローン関連株の動向、そして主要経済指標に注目することで、今後の市場の展望を掴むことができるでしょう。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 きょう(11日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比209円高の3万8421円と4日続伸。3万8000円台半ばまでくると、売り物が湧き出てきて押し戻される展開が続いている。しかし、それでも4連騰で終値でも着実に下値を切り上げており、これで上値が重いなどと嘆くのは贅沢な話である。

 日本時間今晩に発表される5月の米消費者物価指数(CPI)は総合で前年比2.4%上昇、コアで2.9%上昇がコンセンサス。4月はそれぞれ2.3%、2.8%であったから、5月は伸びが加速する見通しにある。仮に予想を下回っても、来週17~18日に行われるFOMCで利下げの選択肢はゼロに等しく、「次回7月会合での利下げの可能性について今回の会合でパウエルFRB議長が言及することもないだろう」(生保系エコノミスト)という。利下げを匂わせるとして、どんなに早くても7月以降の会合になる、という見立てだ。そうしたなか、来年5月に任期が終了するパウエル氏の後任にベッセント財務長官の名前が急浮上している。現実味に乏しい気もするが、「元財務長官の肩書でFRB議長を務めることにベッセント氏自身、満更でもない印象がある」(同)とし、何でもありのトランプ米政権ならではのサプライズ人事が現実化する可能性もある。

 きょうの東京市場は半導体セクターが主役を担った。半導体関連株はひと頃の戻り売りから押し目買いに投資マインドが変化している。その象徴が連日で断トツの売買代金をこなすアドバンテスト<6857.T>。4月7日ザラ場につけた4703円の年初来安値から、前日取引時間中につけた8677円の高値まで、上昇率は実に84.5%に達した。「ざっくりダブルバガー」の大反騰パフォーマンスであり、アドテストの背中を見ながら他の半導体関連の主力株が上値を追うような状況となっている。アドテストは高値警戒感から、足もとでは確かに上値が重くなっているが、それでも値崩れせず、しぶとく買いが続いている。通常であればしばらくは調整モードに入る日柄であるが、同社株への旺盛な押し目買いニーズが、半導体株全般のリバウンドが単なる“あや戻し”ではないということを暗示しているように見える。なお、きょうは売買代金2位に入ったディスコ<6146.T>が勢いの止まったアドテストに代わって5.4%高と気を吐いた。こうした動きに感化されて、半導体関連の中小型株にも動兆する銘柄が目立つ。投資家はその初動につくのが有効な戦略となる。

 A&Dホロンホールディングス<7745.T>は電子ビーム技術を生かした半導体測定で実績が高く、とりわけ走査型電子顕微鏡で主力製品に位置付けられるCD-SEMが、大手半導体メーカーなどから高水準のニーズを獲得している。業績はトップライン・利益ともに着実に成長を続けており、8倍台のPERは水準訂正への期待が大きい。また、ワイエイシイホールディングス<6298.T>も、もみ合い放れの兆候があり注目だ。同社もレーザー技術分野ではワイエイシイビームなど有力子会社を擁しており、折に触れその技術力にスポットライトが当たる。25年3月期決算は会社側計画を大幅に下振れて着地するなど、マーケットの信頼を失った面もあるが、今期業績の急回復シナリオを拠りどころに株価も仕切り直しのターンに入ってきた。

 このほかテーマ買いの動きではドローン関連株への買いが波状的に続いている。中国と貿易戦争の只中にある米国は、国家安全保障の観点からドローンについて「脱中国」を掲げており、そうしたなか前週末6日にトランプ米大統領がドローンの能力強化に向けた開発や商業化を促進する大統領令に署名した。脱中国となれば、日本製ドローンへの引き合いが強まるとの思惑が浮上しやすく、株式市場で関連株を軒並み動意させた。

 また日本では、時同じくして前週にドローンの展示会である「Japan Drone2025」が幕張メッセで開催され、およそ3000に及ぶ企業や団体が参加し活況を呈した。陸・海・空で縦横無尽に活躍するドローンは、軍事利用という負の側面はあるものの、人類の幸福に大いに貢献する次世代産業の花形であることに変わりはなく、株式市場でも息の長いテーマとなりそうだ。ブルーイノベーション<5597.T>や、Terra Drone<278A.T>、Liberaware<218A.T>などが値動きの速さで注目を浴びやすいが、このほか、中期で狙える銘柄としてアジア航測<9233.T>やFIG<4392.T>などをマーク。更に現状は板が薄いものの、人気化素地に富むドーン<2303.T>も合わせて注目しておきたい。

 あすのスケジュールでは、朝方取引開始前に週間の対外・対内証券売買契約が発表されるほか、4~6月期法人企業景気予測調査にも市場の注目度が高い。また、前場取引時間中に5月のオフィス空室率が発表。午後には5月の投信概況が開示される。なお、この日はトヨタ自動車<7203.T>の株主総会が行われる。海外では5月のインド消費者物価指数(CPI)のほか、欧州ではデギンドスECB副総裁、シュナーベル専務理事の講演が予定されている。米国では5月の米生産者物価指数(PPI)、週間の米新規失業保険申請件数に投資家の関心が高い。また、米30年国債の入札が予定されている。フィリピン市場は休場。(銀) 

出所:MINKABU PRESS

このニュースに関連する銘柄

Terra Drone 278A
6,140 -100 (-1.6%) 6/11終値
Liberaware 218A
1,773 +16 (+0.9%) 6/11終値
アドバンテスト 6857
8,341 +37 (+0.4%) 6/11終値
ディスコ 6146
34,900 +1800 (+5.4%) 6/11終値
A&Dホロンホールディングス 7745
2,000 +38 (+1.9%) 6/11終値
ワイエイシイホールディングス 6298
780 +25 (+3.3%) 6/11終値
ブルーイノベーション 5597
1,791 +168 (+10.4%) 6/11終値
FIG 4392
284 +10 (+3.6%) 6/11終値
トヨタ自動車 7203
2,656 -1.5 (-0.1%) 6/11終値

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