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夕刊6/19(木)

明日の株式相場に向けて=逆行高の鉱脈、AI関連のリベンジ相場続く

ざっくりまとめ

地政学リスクの高まり

中東情勢の悪化で地政学リスクが高まり、株式市場はリスクオフ傾向となりました。

AI関連株への注目

地政学リスクへの懸念から、AI関連株など内需系の中小型株が注目されています。

エッジAIの台頭

電力消費抑制のため、エッジAI関連の銘柄が注目され始めています。

地政学リスクとAI関連株、エッジAIへの注目が、今後の市場を左右するでしょう。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 きょう(19日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比396円安の3万8488円と4日ぶり反落。前日は想定外の強さで高値引けとなった日経平均だったが、きょうは引け際に手仕舞い売りが出て、安値引けを余儀なくされた。リスクオフの正体は中東情勢、これに尽きるといってもよい。しばらく小康状態にあったが、再び炎の勢いを止められなくなってきた。イスラエルとイランの軍事衝突が激化し、日本も在留邦人の退避に向け航空自衛隊の輸送機を派遣する状況となった。地政学リスクのレベルが明らかに一段階上がったといえる。トランプ大統領はイランに無条件降伏を求め、返す刀で「忍耐が切れた」などとコメントし軍事介入を匂わせるという急展開。瞬間湯沸かし器のキャラクターとはいえ、この変節ぶりは説明がつきにくい。支持基盤である「キリスト教福音派」の突き上げによるものという見方もあるが、ネタニヤフ氏が乗り移ったような拙速な圧力のかけ方で、米国の軍事介入が秒読みに入ったという認識がマーケットにも広がっている。

 ただ、スタンダード指数はプラス圏で引けており、グロース指数も下げ幅は限定的だった。全体相場の雲行きが怪しくなったことは否めないが、「森より木」で勝負するなら当面は内需系の中小型株に目を向けていくよりなさそうだ。日経平均先物を絡め地政学リスクに振り回されやすい主力銘柄に、このタイミングで買い持ちを増やすという選択肢は妥当性に乏しい。テーマ買いの動きに活路を見出すとすれば、ここはやはり休養十分で見直しムードが台頭しているAI周辺株が有力となる。

 そうしたなか、「AIエージェント」関連で動意する銘柄が相次いでいる。今月早々に当欄で紹介したアドバンスト・メディア<3773.T>は順調に上値を指向してきた。業績は飛躍期に突入しており、依然として上値の伸びしろは大きそうだ。音声認識技術では業界の草分けだが、新技術の開発にも積極的に取り組んでおり、新規サービスとしてAIエージェントなどに照準を合わせている。また、独立系システムインテグレーターで企業のDXコンサルを行う豆蔵デジタルホールディングス<202A.T>も上値指向が強い。AIロボティクスを戦略的に展開し、そのノウハウが今後AIエージェント時代に開花する可能性は高そうだ。

 また、生成AI市場の急拡大の背景でAIサーバーの増設に伴う電力需要の膨大化も懸念されている。その対応で光半導体などの次世代デバイスが脚光を浴びる一方、「クラウドを活用しないAI」という切り口もクローズアップされている。猫も杓子もクラウドを経由する今の状況を緩和することで、電力消費が爆発的に増えることを抑制することが可能となる。ここで浮上してくるのがスマートフォンなどネットワークの末端にAIを組み込むという発想、それが「エッジAI」だ。生成AIやAIエージェントと並んで、2030年代に向け、ハード面からのアプローチでエッジAIが注目されていく時代となりそうだ。

 エッジAI関連で活躍が期待できる銘柄として、ザインエレクトロニクス<6769.T>に注目してみたい。特定用途向け半導体を自社ブランドで開発するファブレスメーカーで、AI・IoT分野におけるモバイル系のハードやソフトウェアを手掛けている。エッジAIカメラソリューションが同社の強みで、AI新時代のキーカンパニーとしてスポットが当たる日もそう遠くないと思われる。更に、東京大学発のベンチャーで、スマートフォン向け手振れ防止用画像・動画処理ソフトなどで好実績を誇るモルフォ<3653.T>もエッジAI分野を深耕しておりマークしておきたい銘柄となる。

 このほかAI関連株全般にアンテナを高めておきたいところで、中低位株ではOSS(オープンソースソフトウェア)を中核にシステム開発を手掛けるサイオス<3744.T>の時価400円近辺は値ごろ感がある。同社は生成AI搭載などの機能拡充に伴う商品力強化が奏功している。また、ここ動兆を示しているJTP<2488.T>も目を配っておく価値がありそうだ。生成AIを駆使した先端技術や顧客ニーズに対応したプラットフォーム提供で実績が高く、クラウドトータルソリューション「キリオス」が好調で収益に貢献している。業績は売上高・利益ともに過去最高更新基調が続いている。

 あすのスケジュールでは、朝方取引開始前に発表される5月の全国消費者物価指数(CPI)や日銀金融政策決定会合の議事要旨(4月30日~5月1日開催分)にマーケットの関心が高い。前場取引時間中に3カ月物国庫短期証券の入札が行われる。後場取引時間中には5月の食品スーパー売上高、5月の主要コンビニエンスストア売上高が発表される。後場取引終了後には日銀の植田総裁が全国信用金庫大会で挨拶する予定。また、この日はIPOが1社予定されており、東証スタンダード市場に伊澤タオル<365A.T>が新規上場する。海外では、6月の中国最優遇貸出金利、5月の英小売売上高、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、5月の米景気先行指標総合指数などに注目度が高い。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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