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夕刊7/3(木)

明日の株式相場に向けて=半導体株物色で見えてきた新潮流

ざっくりまとめ

米国の関税政策と市場の反応

米国の関税政策の行方は不透明ですが、過度な悲観は不要で、市場の反応は限定的でしょう。

米雇用統計と市場への影響

今晩発表される米雇用統計は市場に大きな影響を与え、結果次第で株価が変動するでしょう。

半導体株の注目と関連銘柄

半導体セクター、特にパワー半導体関連銘柄が注目されており、ルネサスエレクトロニクスなどが上昇しています。

市場は米国の経済指標と半導体セクターの動向に注目し、慎重な投資判断が求められます。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 きょう(3日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比23円高の3万9785円と小反発。取引終了直前まで小安く推移していたが、クロージングオークションの5分間でスルリと体勢が入れ替わった。極めて狭いレンジでの値動きに終始し、模様眺めムード一色という地合いだった。個別株も値上がり銘柄数は全体の51%にとどまっている。

 目先は米関税政策の行方次第で株式市場を取りまく風景も大きく変化する。日本の場合は直近のトランプ米大統領の発言などから、日本にとってあまり都合のよい形での落としどころは見えてこない。しかし、期待が低いということは失望売りの直撃を浴びにくいということでもある。過度に悲観に傾く必要はなさそうで、きょうのトヨタ自動車<7203.T>の株価推移などが一つの参考となる。市場関係者からは「関税によるコストを販売価格にそのままドンと乗せてしまうという手段もある。日本車の性能の高さをトランプは理解できていない。つまり困るのは米国民であって、国民からの圧力でトランプが政策を間違えたと気付くまでそう時間はかからないだろう」(生保系エコノミスト)という指摘もある。

 他方、にわかにマーケットが気にし始めたのが米経済の動向である。日本時間今晩に発表される6月の米雇用統計に対する投資家の関心が高い。前日に発表された6月のADP雇用報告が予想を大きく外れたことで緊張感が高まっている面がある。ADP全米雇用報告は民間就業者数が9万5000人増のコンセンサスに対し、3万3000人の「減少」という結果だった。減少するのは基本的に珍しく、2年3カ月ぶりという。その前日に開示された5月の雇用動態調査(JOLTS)が予想を上振れて好調だったことを考えると、この結果は寝耳に水といった感がある。日本時間今晩発表の米雇用統計についてはADPと連動しない傾向が強く、それほど低調な結果とはならない可能性はあるが、万が一雇用統計も非農業部門の雇用者数が減少に転じた場合、(こちらは4年半ぶりとなるが)またぞろ米リセッション懸念が取り沙汰されることになりそうだ。ただし、減少まではいかなくても想定から大きく下振れた際には、7月29~30日の日程で行われるFOMCで利下げのカードが切られる可能性が高まる。したがって米株市場にはポジティブに働くケースも想定され、いずれにせよイベントドリブン戦略で見切り発車するのも難しいところではあった。

 東京市場に目を向けると、7月相場は初日に日経平均が500円安のスタートで、その後も冴えない動きとなっているが、大崩れせず今のところ底堅さも発揮している。前日のエヌビディア<NVDA>を筆頭とした半導体株高を受け、東京市場でも半導体セクターへの押し目買いが活発であることが、日経平均が下値抵抗力を発揮する背景となっている。ただ逆の見方をすれば、日経平均のここからの上値余地がそれほど期待できない場合、例えば4万1000円程度と仮定するならば、指数と連動性の高い半導体製造装置の主力株は、ここからリスクを取るに見合うだけのリターンは期待しにくいという理屈にもなる。

 同じ半導体でも物色の流れに変化が出ており、主役交代とまではいかないが足もとで急速に頭角を現し始めたのがルネサスエレクトロニクス<6723.T>だ。24年12月期は営業43%減益と業績面では食指が動くはずもなく、だからこそ株価も出遅れているわけだが、目先はデータセンター向けに次世代パワー半導体(GaN製)の新製品発売を発表しており、これが株価を強く刺激した。やや大袈裟に言えばデータセンターは膨大な電力を呑み込むブラックホールのようなイメージが浸透しているが、データセンターの建設ラッシュは電力と相互性の高いパワー半導体需要を強く喚起することが容易に想像できる。ルネサス人気の流れを汲むパワー半導体関連の銘柄にも改めて目を向けておきたい。個人投資家目線であれば、次世代パワーデバイスのβ型酸化ガリウムで先駆するタムラ製作所<6768.T>がまず思い浮かぶが、このほか三社電機製作所<6882.T>、Mipox<5381.T>などをマークしておくのも一法だ。

 これら3銘柄は半導体関連の中で足の速い中小型株であるとともに株価1000円未満に位置していることが共通項となっている。同じく株価3ケタ台の半導体関連で要チェック対象として挙げたいのが巴川コーポレーション<3878.T>だ。PER9倍台でPBRは0.5倍を下回る水準。バリュー株の範疇でも格安の部類に含まれるが、潜在的な業績変化度合いの大きさを考慮すれば、1000円台を地相場としても全く違和感はない。

 あすのスケジュールでは、5月の家計調査が朝方取引開始前に開示されるほか、前場取引時間中に3カ月物国庫短期証券の入札が予定されている。また、6月の輸入車販売、6月の車名別新車販売、6月の軽自動車販売が発表される。このほか、個別企業では安川電機<6506.T>の3~5月期決算発表が行われる。また、この日は東証グロース市場にヒット<378A.T>が新規上場する。海外では特に目立ったイベントは見当たらないが、米国では独立記念日の祝日に伴い株式市場や債券市場は休場となる。(銀)

出所:MINKABU PRESS

このニュースに関連する銘柄

タムラ製作所 6768
498 +16 (+3.3%) 7/3終値
トヨタ自動車 7203
2,511.5 +46 (+1.9%) 7/3終値
ルネサスエレクトロニクス 6723
1,902 +87 (+4.8%) 7/3終値
安川電機 6506
3,192 +26 (+0.8%) 7/3終値

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