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夕刊7/9(水)

明日の株式相場に向けて=埒外の株高パフォーマンス「超低株の狂騒」

ざっくりまとめ

超低位株への投資増加

最近の株式市場では、1000円以下の超低位株への投資が急増しており、投機的な資金流入が顕著です。

米国株市場の危険な兆候

米国の恐怖強欲指数は極端に高い水準にあり、個人投資家の短期的な投機が市場を不安定にしています。

参院選の結果への期待と懸念

日本の参院選の結果次第では、市場の動向に大きな影響を与える可能性があります。

短期的な投機的な動きが市場を左右する可能性がありますが、企業の業績を考慮した長期的な視点も重要です。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 きょう(9日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比132円高の3万9821円と続伸。3万9000円台後半の狭いゾーンでの推移に終始した。4万円大台を目前に上値の重さは否めないが、体幹の強い相場で崩れもしない。「SQ週の魔の水曜日」は完全に忘れ去られたような状況となった。しかし、トランプ米大統領の言葉の軽さには慣れっこになっているとはいえ、さすがに辟易ムードである。新たな関税発動は8月1日とし、実質的には交渉継続ということになるが、日本側が懸案の自動車関税においてトランプ政権から譲歩を引き出すことは難しそうだ。ただ、そうこうするうちに参院選は通過することになる。

 参院選で与党の大苦戦は避けられないが、半数改選のため「大敗しても全体で自民党と公明党を合わせた議席数が過半数を割り込むまではいかない可能性が高そうだ」(ネット証券アナリスト)とする。選挙は水物でどうなるかはまだ分からないものの、野党も今一つパワー不足の感は否めない。石破首相はやる気満々だが、勝敗ラインとしている過半数維持のためには、与党が今回の議席数獲得で50を割り込まないことが前提となる。

 米国株市場ではFear&Greed Index(恐怖強欲指数)が直近78まで上昇する場面があった。76を超えると「極端な強欲」ということで、つまり目先天井圏を示唆していることになる。相場環境的に米国はトランプ減税法案の成立に加え、早晩実現するであろうFRBの利下げを視野に追い風が強いように思えるのだが、相場の中身をみると危険な兆候が覆い隠せないという指摘がある。それは「ゼロ・デー・オプション」のかつてない活況ぶりである。個人投資家による“同日満期となるオプション”つまり、その日のうちに期限が切れて無効になるオプションで、少額で高いリターンを求めることが可能だが、権利が行使できなければ投資資金は霧消する。「ゼロ・デーがS&P500のオプション取引全体の6割近くに達している」(証券系マーケットアナリスト)という。ざっくり言えば今の米国株市場が個人投資家にとってオンラインカジノ化している状況を示唆している。

 それに共鳴しているわけでもないのだろうが、東京市場では超低位株物色のボルテージが急速に高まってきた。これは、米国のゼロ・デー・オプションを選好する心理的メカニズムと符合する部分がある。買うから上がる、上がるから買うという一種の局地的なバブルが醸成されているともいえる。株価を突き動かす原動力として需給が最強ポジションを占めるのは確かだが、これは時間的には短期であり、時が経過すれば自然と企業のファンダメンタルズに収れんする形で株価の居どころというのは決まってくる。株式需給は「最強」でも、同時に株価形成という観点では「ノイズ」でもある。もっとも、それを承知で「ノイズ」を好機と捉えるのであれば、個別株の投資戦略として否定はできない。

 株価が1000円未満の3ケタ株の人気が高まっていたことは当欄でも継続的に触れてきたが、これが更に先鋭化するイメージで価格帯のより低い銘柄へと資金が偏向する状況となってきた。中低位株から低位株に、そして今は「超低位株」が投機性の強い資金のターゲットゾーンとなっている。前日までの値動きでは北浜キャピタルパートナーズ<2134.T>や篠崎屋<2926.T>などがその流れに乗っていた。また、きょうは株価が100円台に位置していた夢みつけ隊<2673.T>が突発人気化し50円高のストップ高、モンスターラボ<5255.T>も急速に切り返し、同じく50円高で値幅制限いっぱいに買われる人気となった。このほか、100円台の銘柄ではアクセルマーク<3624.T>が急騰、株価2ケタ台ではウェッジホールディングス<2388.T>もストップ高を演じた。

 誤解のないように言えば、こうした銘柄群を追うことは個別株戦略として一つの選択肢ではあるが、投機性が強くリスクを念頭に置くことが必要なケースもあり推奨はできない。あくまで参考としてゴーイングコンサーン注記のない超低位株の一群では、robot home<1435.T>、フォーサイド<2330.T>、トランスジェニックグループ<2342.T>、ラクサス・テクノロジーズ<288A.T>、ワイエスフード<3358.T>、ブロードバンドタワー<3776.T>、日本エンタープライズ<4829.T>、地盤ネットホールディングス<6072.T>、NFKホールディングス<6494.T>、アライドテレシスホールディングス<6835.T>、ラオックスホールディングス<8202.T>などを挙げておきたい。

 あすのスケジュールでは、週間の対外・対内証券売買契約、6月の企業物価指数がいずれも朝方取引開始前に開示されるほか、前場取引時間中に20年物国債の入札や6月のオフィス空室率が注目される。7月の日銀地域経済報告(さくらリポート)に対する関心も高い。また、この日は個別にセブン&アイ・ホールディングス<3382.T>の3~5月期決算と、ファーストリテイリング<9983.T>の9~5月期決算が発表予定にあり、市場の耳目を集めそうだ。海外では韓国金融通貨委員会の結果発表が行われ、米国では週間の新規失業保険申請件数の発表やウォラーFRB理事の講演が予定されている。なお、タイ市場は休場となる。(銀)

出所:MINKABU PRESS

このニュースに関連する銘柄

ウェッジホールディングス 2388
115 +30 (+35.3%) 7/9終値
篠崎屋 2926
142 +4 (+2.9%) 7/9終値
夢みつけ隊 2673
181 +50 (+38.2%) 7/9終値
セブン&アイ・ホールディングス 3382
2,200 +0 (+0%) 7/9終値
ファーストリテイリング 9983
47,160 -360 (-0.8%) 7/9終値

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