logo
夕刊8/6(水)

明日の株式相場に向けて=大相場の鉱脈を探す、各論重視の戦略

ざっくりまとめ

日本株の下値抵抗力の強さ

米株市場の軟調にもかかわらず、押し目買いが売り圧力を上回り、日本株の下値は堅調です。

内需株への資金シフト

海外投資家が、トランプ関税の影響を受けにくい日本の内需株に資金をシフトさせています。

個別株への高い投資意欲

決算発表だけでなく、テーマ株や材料株など、個別株への投資意欲が非常に高まっています。

マクロ経済指標よりも個別銘柄の状況に注目し、機動的な売買で対応することが有効です。

※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。

 きょう(6日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比245円高の4万794円と続伸。今週明けは一時900円超の急落で、昨年の8月暴落の再現かと緊張が走ったが、何とか踏みとどまり大引けは500円あまりの下げにとどめた。そして、前日ときょうの2営業日合計で504円上昇し、週初の下げ分をほぼ埋める形となった。きょうの日経平均は前日と同じ250円程度の上げ幅だが、意味合いは大分異なる。ハイテク株中心に軟調な米株市場のリスクオフの流れを引き継いだにもかかわらず、押し目買いニーズが売り圧力を凌駕したわけで、日本株の下値抵抗力の強さがおのずと浮き彫りになった。しかも、指数寄与度の高い半導体関連が安くてもバランスを崩す気配がなかった。内需株への攻勢が鮮明であり、これは決算発表に関係なく、「海外投資家がトランプ関税の影響が及ばない日本の内需株へ資金シフトしている」(ネット証券マーケットアナリスト)という声が聞かれた。

 もとより個別株の物色意欲は旺盛である。総論では強気を唱える要素が見当たらないが、そういう相場環境だからこそ個別もショート筋を誘引し、それが踏み上げの土台となって想定外の高値に舞い上がる。株式市場は経済を映す鏡といわれるが、その通りとしてもアカデミックな部分はあえて遠目でないと見えない。相場は富士山に例えられることもある。遠方から眺める富士は日本の象徴と言われるだけの優美さを備え憧憬の対象だが、いざ登山してみると視界に飛び込んでくるのは、風光明媚な印象からは掛け離れた岩山である。遠くから距離を置いてみたものが正体、しかし本質を知るには至近距離で対峙する必要がある。

 下水道関連の日本ヒューム<5262.T>や大盛工業<1844.T>などはテーマ買いの流れに乗ったとはいえ、ファンダメンタルズからのアプローチでは説明がつきにくい需給相場の典型的なパターンとなった。他方、きょうはいったん天井を打った感もあるが、データセンター・宇宙・防衛関連として急浮上したビーマップ<4316.T>のような銘柄もある。株価の値動きは凄まじいが、時価総額を考慮すれば実質的に値動きは需給オンリーで支配されている面が強い。これらは比較的近い未来に反動は出る。中長期投資で現物を沈潜していく対象ではないが、株式市場における現実の一コマであることには相違なく、ここに焦点を当てる投資戦略があっても当然否定されるものではない。

 今の相場が個別株に飢えているということを感じさせる事象として、この時期に決算プレーにとどまらず、物色の矛先がテーマ株や材料株の物色など広範囲に広がっていることが挙げられる。個別株の回転が効いている一方、全体観としての警戒がブレーキとなって個人の待機資金が潤沢ということが最大の理由と思われるが、しばらくはこの潮流を意識したうえで“強い株”についていくというのが有効性の高い手法といえる。機動的な売買を基本に、日程面で決算に直接絡まない銘柄を絞っていく。

 まず、電力設備投資周辺では実質的な青空圏を走る東光高岳<6617.T>や、正真正銘の最高値圏で戻り売り圧力から解放されている住友電設<1949.T>などに注目。また、出世株が相次ぐ下水道関連では、官公需主体で九州を地盤に東北エリアでも実績の高いヤマックス<5285.T>にも目を配っておきたい。

 金融業界向けDX支援で需要開拓を進め、生成AIなどの先端IT技術の活用で差別化戦略を推進するクロスキャット<2307.T>も要チェックといえる。同社株に関しては週足チャートで見る限り底値圏離脱の初動で、中長期スタンスで十分報われる投資対象といえる。更に小型株で中期的に化ける要素が感じられるのが、ウェーブロックホールディングス<7940.T>だ。防虫網のトップメーカーだが、にわかに国策支援が取り沙汰されされている農業関連の一角に位置付けられる。農作物を守る遮光・遮熱ネットなどをはじめアグリ関連ビジネスで今後活躍機会が高まりそうだ。26年3月期は営業利益倍増を見込むなど好調な業績もさることながら、0.3倍台のPBRと4.7%前後の高配当利回りはスーパー・バリュー株として要注目である。このほか、光中継システムメーカーとしての商品技術に定評があり、データセンター向け高速伝送ケーブルを手掛ける平河ヒューテック<5821.T>も指標面で割安感があり、既に上場来高値圏を走るが中長期投資に耐える銘柄といえる。

 あすのスケジュールでは、7月上中旬の貿易統計、週間の対外・対内証券売買契約がいずれも朝方取引開始前に開示されるほか、前場取引時間中に6カ月物国庫短期証券の入札と30年物国債の入札が行われ、7月のオフィス空室率が発表される。後場取引時間中には6月の景気動向指数速報値、消費活動指数などが開示。国内主要企業の決算発表では、フジクラ<5803.T>、ソニーグループ<6758.T>、レーザーテック<6920.T>、トヨタ自動車<7203.T>、三菱地所<8802.T>、ニトリホールディングス<9843.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>など。海外では7月の中国貿易統計、英金融政策委員会のほか、米国では週間の新規失業保険申請件数、4~6月期労働生産性指数、6月の消費者信用残高、6月の米卸売在庫・売上高などにマーケットの関心が高い。また、米30年物国債の入札も行われる。(銀)

出所:MINKABU PRESS

このニュースに関連する銘柄

大盛工業 1844
601 +28 (+4.9%) 8/6終値
三菱地所 8802
2,954.5 +67.5 (+2.3%) 8/6終値
日本ヒューム 5262
3,290 +380 (+13.1%) 8/6終値
東光高岳 6617
3,025 +86 (+2.9%) 8/6終値
住友電設 1949
6,890 +180 (+2.7%) 8/6終値
クロスキャット 2307
1,090 -25 (-2.2%) 8/6終値
平河ヒューテック 5821
1,813 +23 (+1.3%) 8/6終値
フジクラ 5803
10,930 +255 (+2.4%) 8/6終値
ソニーグループ 6758
3,707 +79 (+2.2%) 8/6終値
レーザーテック 6920
14,255 -270 (-1.9%) 8/6終値
トヨタ自動車 7203
2,721 +42 (+1.6%) 8/6終値
ニトリホールディングス 9843
12,355 +255 (+2.1%) 8/6終値
ソフトバンクグループ 9984
12,395 +505 (+4.2%) 8/6終値

掲載情報について

1:「トレードチャンス」について

  • 「トレードチャンス」では、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド(以下「ミンカブ」といいます。)から提供を受けた株式分割等の調整を反映した過去5年分の株価データを利用して、SBI証券の業務委託先であるAlpacaTech株式会社(以下「AlpacaTech」といいます。)が分析モジュールを利用し当日の終値に対してテクニカルシグナルの有無を計算します。日本株式市場に上場する株式のうち一定の条件を満たす銘柄を分析対象としています。
  • バックテスト分析では、テクニカル指標であるボリンジャーバンドとストキャスティクスを使用して、最大過去5年間の株価の反発および反落を捉えるバックテストに基づくテクニカル分析を行い、作成した情報を参考情報として掲載しています。直近1年間で10回以上のシグナルが発生し、かつ、その勝率(翌営業日の始値から5営業日後の終値においてわずかでも株価が上昇した場合を勝ちとみなす)が60%以上のときに買いシグナル、直近1年間で10回以上のシグナルが発生し、かつ、その勝率(翌営業日の始値から5営業日後の終値においてわずかでも株価が下落した場合を勝ちとみなす)が60%以上のときに売りシグナルが点灯するものとします。直近1年間の勝率の高いものから最大50銘柄を表示しています。 ロジックの詳細はこちらexternalをご参照ください。
  • 当該掲載情報は、将来の投資収益等を示唆または保証するものではなく、個別の取引の推奨をするものではありません。「その他ご注意事項external」をよくお読みください。

2:「日本株材料」・「市況」・「見つける」について

  • 本サイトでは、ミンカブから提供を受けたニュース記事等の情報および、AlpacaTechがGoogle LLC(以下「Google」といいます。)が提供するGeminiを用いて作成した情報(以下、本サイトで提供される情報をあわせて「本情報」、情報の提供者を「情報提供者」といいます。)を掲載しています。AlpacaTechは、生成AIであるGoogleのGemini(以下「生成AI」といいます。)に対し、特定のプロンプトを与えることにより、掲載情報の作成を行っています。
  • 原則、「朝刊」を日本株式市場営業日の朝、「夕刊」を日本株式市場営業日の夕方に配信を行います。
  • 日本株式市場に上場する株式のうち一定の条件を満たす銘柄を、本情報において取扱対象としています。

「日本株材料」・「市況」について

  • 「日本株材料」では、生成AIを利用して、ニュース記事を「好材料」のものと「悪材料」のものに分類し、一定の基準により点数化した上で、点数が高い順に表示します。また、各記事に関連する銘柄情報と配信日から過去1か月分の値動きのチャートについても、ともに表示します。
  • 記事冒頭の概要は生成AIを利用して作成しています。

「見つける」・銘柄タグ について

  • 「見つける」の銘柄タグ「閲覧数が多い」は、ミンカブが提供する株式情報サイト(株探、MINKABU)でアクセス数が多い等の一定の条件にあてはまる銘柄を抽出し、表示します。
  • その他、ミンカブより提供を受けたデータを利用して、一定条件にあてはまる銘柄等に関する情報を表示します。
その他ご注意事項 external