明日の株式相場に向けて=「防衛関連」怒涛の進撃と宙を舞うバイオ株
2025年05月27日17時30分
ざっくりまとめ
5月権利付き最終売買日と6月相場
5月権利付き最終売買日は、過去のデータから高勝率ですが、6月は海外投資家の売りが増える傾向があります。
防衛関連株の高騰と注目
川崎重工などの防衛関連株が大きく上昇し、関連銘柄への関心が高まっています。
バイオ株の動向と今後の期待
バイオ関連株は銘柄によって状況が異なり、今後の動向に注目が集まっています。
市場では様々な材料が絡み合い、複雑な動きとなっています。個別銘柄の動向や海外の動向に注意しながら、今後の推移を見守る必要があります。
※このまとめはGoogleのGemini(生成AI)により自動で作成されました。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。
きょう(27日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比192円高の3万7724円と3日続伸。前日の米国株市場が休場だったことから様子見ムードで調整局面かと思われたが、思いのほか強い地合いだった。後場に外国為替市場で急速にドル買い・円売りの動きが進み、円安にリンクさせた先物買いが機能した。半導体関連は上昇一服となったが、何と言っても28日にエヌビディアの決算を控えており、ここを見極めたいというニーズが買いを手控えさせるのは仕方のないところだ。ただし、エヌビディアについてはジェンスン・ファンCEOがトランプ米大統領の中東訪問に同行し、サウジアラビアから巨額のAIサーバー向け案件を獲得したという事実が大きな意味を持つ。エヌビディアの決算内容と事前コンセンサスとの丈(たけ)比べに視線が集中するこれまでの構図とは若干異なる。 明日が5月の権利付き最終売買日で、今週29日からは実質6月商いとなる。5月はウォール街の有名な格言「セル・イン・メイ」があるように売り場を示唆する月だが、東京市場で直近10年間を振り返ると月間騰落は8勝2敗と高勝率を誇る。裏を返せば5月中に高いところで売却しておくという考え方はできなくもない。今年に関しては月初が3万6000円台前半のスタートだったので、結果として勝利(月足陽線)は濃厚だ。しかし、次の6月相場が弱いかと言えば決してそうでもない。10年間で6勝4敗と勝ち越しており、特に直近8年間でみれば6勝2敗、勝率に換算して7割5分である。ただし、一つ特徴的なことは海外投資家の売買動向であり、6月は過去10年間で実に9回売り越している。5月は10年間で6回の売り越しにとどまっているから、データ的な側面で判断する限り、日本株に対して海外筋はセル・イン・メイではなく「セル・イン・ジュン」なのである。 海外投資家が6月にキャッシュポジションを優先させるのは、売りの受け皿があるということでもある。12月決算銘柄の中間配当に絡む配当取りや配当再投資の買いが月末にかけて入りやすく、全体相場に浮揚力が加わりやすい背景があるほか、月後半に株主総会が行われることから、株価を下支えするアクションが企業側から出やすいというアノマリーに近い思惑も底流している。月の前半で最初のヤマ場となるのが第2金曜日のメジャーSQ算出日であり今年は6月13日となる。月間の株価変動率は決して高い月ではないものの、SQまでは先物を絡めた仕掛け的な動きで上下どちらかに方向性が出やすい。 ここ中小型株にジワリ投資資金の流入が目立ってきた感触はあるが、「6月は統計的にグロース市場をはじめ中小型株への物色意欲が活発化しやすい」(中堅証券ストラテジスト)という指摘がある。海外マネーが手を緩めるとなれば、全体指数と連動しにくい個別株に目が向きやすくなる。今の物色の流れは、そのアノマリーに乗っている印象で、ここから個人投資家にとって参戦意欲の湧く地合いが待っている可能性に期待したい。 足もとではテーマ買いの動きが多層的に複数走っているイメージだ。まず、川崎重工業<7012.T>が連日の大商いで大きく上値を伸ばし、三菱重工業<7011.T>が最高値街道をまい進し、IHI<7013.T>なども高値追いとなっていることで、必然的に防衛関連株への注目度が高まっている。IHIについては株式需給面で大幅に売り長となっている点に着目。前週に3日間の日程で行われた防衛装備品の国際展示会「DSEI Japan 2025」では、企業や団体など日本勢の参加が前回開催時と比較して倍増したことが伝えられたほか、石破首相が22日に同展示会に来訪したことも話題となった。中小型株に目を向けると、当欄で直近取り上げた銘柄では石川製作所<6208.T>やカーリット<4275.T>、IMV<7760.T>が良い動き。また、ドローン関連の切り口もある理経<8226.T>の動兆が著しい。このほか原子力関連で木村化工機<6378.T>、日本ギア工業<6356.T>も併せてチェックしておきたい。 また、バイオ関連は大相場のバトンが順繰りに渡されるような展開で、直近はジーエヌアイグループ<2160.T>が前日まで連続ストップ高、きょうは制限値幅拡大で900円高まで買われる場面があった。そのなか、実態面で買い安心感がある免疫生物研究所<4570.T>は派手さこそないが6連騰と着実。新たなところではタウンズ<197A.T>に注目だ。週足で26週移動平均線を綺麗にブレークし、日足一目均衡表も雲を明確に抜け前方には青空が広がる。 あすは5月の権利付き最終売買日にあたる。前場取引時間中に40年物国債の入札が行われる。後場取引時間中には森田日証協会長の記者会見が予定されている。海外ではニュージーランド金融政策委員会が開催され政策金利が発表されるほか、米国ではFOMC議事要旨(5月6~7日開催分)にマーケットの注目度が高い。このほか、米5年物国債の入札が行われ、ウィリアムズNY連銀総裁が日銀主催の討議に参加予定。なお、この日発表されるエヌビディア<NVDA>の2~4月期決算に市場の関心が高いが、同じくセールスフォース・ドット・コム<CRM>の2~4月期決算も注目される。(銀) 出所:MINKABU PRESS
このニュースに関連する銘柄
川崎重工業
7012
9,949
+438 (+4.6%)
5/27終値
ジーエヌアイグループ
2160
4,105
+630 (+18.1%)
5/27終値
三菱重工業
7011
3,284
+89 (+2.8%)
5/27終値
IHI
7013
14,175
+330 (+2.4%)
5/27終値
カーリット
4275
1,137
-3 (-0.3%)
5/27終値
IMV
7760
1,866
+41 (+2.2%)
5/27終値
理経
8226
389
+29 (+8.1%)
5/27終値
タウンズ
197A
570
+9 (+1.6%)
5/27終値